今年は出張の多い年でした。
なかでもフランスは8年ぶりでしたが、PARISではオリンピックの後だからでしょうか。
8年前よりもホテルのフロントは英語での対応が当たり前で、レストランやカフェでも英語が殆ど通用しました。
旅先でどのようなホテルに泊まるか、それは旅(仕事)の快適さの半分を占めるように思います。着替えを仕舞いやすいスペースがあるか、着替えるスペースがあるか、
また洗面のスペースが快適かなど、要点とする箇所はいくつかありますが、一番はフロントにいるスタッフ、サービス係の方の所作や笑顔、声掛けなどが最も快適さを左右するような気がします。こうして振り返ると施設の環境よりも記憶に残るのは人なのかもしれません。
今回のフランスはホテル以外でも英語が通じたのはよかったのですが、旅の先々では英語が通じ無い時がありました。そんな時、お互いの携帯電話の通訳機能を駆使して意思疎通を図り、会話が成立したことが何度もありました。その度に「あぁ、お互いわかり合おうと努力しているのだ」と、その想いに感動することが幾度かありました。
今でも目を閉じると温かい会話を一生懸命してくださったフランスでのあの人々が目に浮かんでくるのです。
そのホテルの印象を左右するフロントスタッフ、サービス係ですが、日本国内でのホテルでは外国人がそれを担うことが以前より多くなってきている気がします。
先日、銀座の宿泊先についてチェックインにカウンターへ行くと、日本人と思い話しかけた方がアジア系の女性スタッフでした。フロントには3名おりましたが、よく見れば皆さん外国の方でしたので、最初に声をかけた女性スタッフにチェックインと要件を伝えることにしました。すると彼女はここで少し待つように言われました。
しばしらく立って待っていると、奥から日本人の男性スタッフが出てこられたので、要件を伝えました。スムーズに対応が終わりましたが、最初のアジア系の女性スタッフは私の日本語がわからなかったのか、それとも意味が難しかったのだろうかと、部屋へ辿り着く廊下で内省しました。そんな少しのことでしたがフロントから部屋までがとても遠く感じ、
国内にいながらも海外へいった心持ちになりました。
温かな所作や声掛けは言葉が通じなくても、心通い合うものがそこに感じられると旅先のホテルでも安心して眠りにつけるものだと改めて思いました。